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【名所めぐり】下津井~南西部~(下津井漁港、むかし下津井回船問屋、町並み保存地区など「下津井」の魅力をご紹介)【倉敷名所】

下津井は倉敷市南部の児島半島南端の町。江戸から明治中頃にかけて北前船の寄港地として、また四国への渡海場の役割を担い金比羅参りの人々でも賑わいました。現在は漁業の町として「下津井ダコ」が有名です。今回は名所が散在する下津井南西部エリアをご紹介します。

©岡山県観光連盟(※「むかし下津井回船問屋」のおもての入口)
大まかな所要時間:徒歩で半日から一日(※津久井沖でクルージングを楽しむ場合はその分+α)

番号 名称 個人的なおすすめ度
下津井港
下津井漁協(鮮魚市)*土日の朝開催
むかし下津井回船問屋
下津井町並み保存地区
亀井戸・鶴井戸(下津井共同井戸群)
下津井祇園神社
下津井沖(クルージング)
下津井節発祥の地(※海を一望できる景観)
下津井古城跡(※桜の季節ならおすすめ◎)

※「下津井南西部」に絞っており「瀬戸大橋」「吹上漁港」「四柱神社」「観音寺」「風の道」等のスポットは含まれておりません。
※「個人的なおすすめ度」はあくまで筆者の主観に過ぎず、各名所が有している価値や魅力とは関係がございません。

Googleマップ
「名所めぐり」のしかた
徒歩で風情ある町並みを楽しむのも素敵ですが「レンタサイクル」はおすすめです。「下津井シ―ビレッジ」(町おこしプロジェクト)では、マウンテンバイクや電動アシスト付き自転車のレンタルをしています。

レンタサイクルについて
レンタサイクル事業者 下津井シービレッジプロジェクト
住所 岡山県倉敷市下津井1-9-8
営業時間 9:00~16:00
定休日 火曜日
貸出料金 1日 500円
駐車場 あり(無料)
ホームページ http://shimotsui-sv.com

※料金や営業時間は今後変更される可能性もあるため、お出かけの際は事前にご確認をお願いいたします。
※レンタサイクルできる「下津井シービレッジ」は「むかし下津井回船問屋」の並びです。

①下津井港(②下津井漁協)

©岡山県観光連盟

江戸時代から明治時代にかけて備前岡山の南の玄関口として北前船の出入りで賑わった下津井。下津井沖で水揚げされるタコは「下津井ダコ」として全国的に知られています。また下津井地区の漁港では冬場にタコの足を広げて風に晒す「干しダコ」の姿が見られます。

引用:インスタグラム(#下津井とれとれ鮮魚市)

毎週土日の下津井漁協では鮮魚市が開かれ、早朝の市場に下津井タコ・ワタリガニ・シャコなどその日漁港に水揚げされた新鮮な魚介類が並びます。又下津井タコを使ったタコステーキ・たこめし・たこてん・タココロッケ・焼きそば等もその場で調理販売され人気です。

https://www.instagram.com/p/CWnNG-4FAMu/
引用:インスタグラム(#下津井漁業協同組合)

《基本情報》

名前下津井漁業協同組合
住所〒711-0927 岡山県倉敷市下津井1-9-8
営業時間土・日・祝日 8:00前後~売切れ次第閉店
電話番号086-479-9301(下津井漁協)
駐車場普通車20台、バス2台
ご留意点営業時間・開催日等は今後変更される可能性もあるため、お出かけの際は事前確認をおすすめします。

③むかし下津井回船問屋

©岡山県観光連盟

「むかし下津井回船問屋」北前船との交易で繫栄した時代の明治時代の回船問屋を修復、当時暮らしていた「部屋を保存」しつつ建物内部を「資料館」「展示室」「食事処」「売店」「貸ホール」にしたものです。

❖ 繁栄していた商家の生活を偲ばせる母屋の内部(「店の間」「台所」)

❖ 当時の北前船や下津井の人々の生活用品と商売道具の展示やパネル写真

❖ 当時の「蔵」を改修した「食事処」と「貸館設備」、「売店の特産品」

©岡山県観光連盟
©岡山県観光連盟
©岡山県観光連盟

《基本情報》

名前むかし下津井回船問屋
住所〒711-0927 岡山県倉敷市下津井1-7-23
開館時間9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日・火曜(火曜が祝日ならば開館、その翌日が休館)
・祝日の翌日
・年末年始(12/29〜1/3)
入場・内覧無料
駐車場あり(無料)
電話番号086-479-7890
公式HPhttp://shimotsui-kaisen.com/

👇 《 参考YouTube 》
むかし下津井回船問屋で、北前船の時代へタイムスリップ! (岡山県倉敷市) / 下津井さんぽ

🍽 近隣または館内のお食事処

店名 説明
カンティーナ登美 下津井回船問屋館内の海鮮/イタリアン
元祖たこ料理 保乃家(やすのや) 老舗のタコ料理専門店
下津井スタイラス レコード盤の音楽が聴ける食事処
下津井蔵珈琲 kula-n(クラン)

蔵を改修したお洒落なカフェ

🍴 近隣又は館内のおみやげもの屋など

店名 説明
しょっぴんぐばざーる館 下津井回船問屋館内の下津井真だこ専門店
吉又商店 「下津井わかめ」等の海産物・乾物販売店
三宅くんのたい焼き 「下津井タコ」入りの「たい焼き」のお店
洋菓子工房 エクラタン 下津井回船問屋の隣にあるケーキ専門店
下津井漁協売店 下津井漁協内で「たこ飯」「タコ天」等販売

④下津井町並み保存地区

©岡山県観光連盟

祇園神社の参道付近から東の田之浦に続く旧道沿いは、本瓦葺きの屋根や土蔵など古い町並みが残る県の町並み保存地区となっており平成30年には文化庁が選ぶ日本遺産に認定されています。建物は本瓦葺で漆喰壁やなまこ壁のものも多く窓には虫籠窓や格子窓を備えているのが特徴で、今もなお歴史的景観をとどめています。

[ 下津井町並み保存地区のおおよその範囲 ]

Googleマップ

👇 《 参考YouTube 》
下津井の古い町並みと漁港めぐり (岡山県倉敷市) / 下津井さんぽ
※動画3分30秒~4分50秒及び5分40秒~8分50秒があたりが「下津井の古い町並み」の映像と解説

⑤亀井戸・鶴井戸(下津井共同井戸群)

江戸から明治半ばを通じて商港・漁港として繫栄した下津井ですが、その町並みにはいくつもの井戸が点在しています。それらは複数の家で使用する共同井戸であり、人々の飲料水の供給源として暮らしを支えました鶴井戸・亀井戸はその代表的なものであり、かつての下津井の繁栄を今に伝える記念碑として倉敷市の指定史跡になっています。(ほかにも「下津井共同井戸群」としてここでは取り上げなかった「杓井戸」「寺井戸」があります。)

👇 《 参考YouTube 》
下津井の古い町並みと漁港めぐり (岡山県倉敷市) / 下津井さんぽ
※「④下津井町並み保存地区」と同じ動画です。動画4分50秒~5分30秒が「鶴井戸・亀井戸(下津井共同井戸群)」の映像と解説

⑥下津井祇園神社

©岡山県観光連盟
©岡山県観光連盟

下津井の西、海に突き出た海抜22mの浄山(じょうやま)の上に「祇園神社」はあります。室町時代に城の鎮守「長浜宮」として創建され長浜大明神と称されましたが江戸時代に「祇園宮」と合祀し「祇園神社」となりました。玉垣には、海の守護神に航海の安全を祈願した日本海地方の北前船の船主や遊女らの名も刻まれています。

❖ 日本でも珍しい勇壮なダブル本殿(「長浜宮」「祇園宮」合祀)

❖ 拝殿に見られる塩飽大工によるみごとな彫刻(緻密な木の彫刻)

❖ 境内から見る瀬戸内海と瀬戸大橋の絶景(下津井屈指の景勝地)

⑦下津井沖(クルージング)

引用:インスタグラム(KOTOBUKI ローカルクルージング)

下津井沖を漂う観光クルーズを利用すれば海からの眺めも満喫できます。「KOTOBUKI ローカルクルージング」が提供する「漂いクルーズ」では下津井沖を30分、波に揺られて潮に流されて漂います。港から出て下津井の町並みや瀬戸大橋を眺望すると陸からの眺めとはまた違った景色が見えます。

《基本情報》

観光クルーズ会社KOTOBUKI ローカルクルージング
住所〒711-0927 岡山県倉敷市下津井1-348-5
連絡先090-6834-3567
公式HPhttps://kotobuki-localsea.crayonsite.com/
公式インスタグラムhttps://www.instagram.com/localseakotobuki/
追記①小型の船をチャーター(貸し切り)してのクルージングです。
追記②「料金」「プラン」「乗船場所」「営業時間」は公式HPをご確認願います。
追記③車で行った場合には駐車場もあります。

⑧「下津井節(しもついぶし)」発祥の地

Googleストリートビュー(※この写真の先(海側)に「下津井節発祥の地」の石碑があります)

「下津井節」は岡山県を代表する民謡であり、現在は「下津井節全国大会」が毎年9月に開催され全国の人に唄い継がれているものです。江戸中期~明治にかけての下津井港は、北前船の寄港、四国の金比羅山詣で、児島の由加神社本宮、由加山蓮台寺詣での人々の宿泊で大賑わい、とても活気がある街でした。宿や料亭、遊郭も軒を連ね、下津井節にはその賑わいと華やかさが粋に表現されています。

👇 《 参考YouTube 》「下津井節」のメロディーと歌詞
下津井節 幸路/岡山県民謡【日本民謡 レコード】
※下津井節の歌詞「追いて吹こうとヨ 下津井入れヨ ままよ浮名が辰巳風ヨ」の言い回しは、作詞家の西城八十(さいじょう やそ)にも絶賛されました。

⑨下津井古城跡

Googleストリートビュー(※広大な山の上に築かれていた「下津井城」跡の航空写真)

江戸時代前期「一国一城令」が発せられるまでは存在していた「下津井城」。城を築いたのは宇喜多秀家ですが、慶長11年に池田長政がこの地に移転したとされます。現在も東西600m、南北90mの城域に石垣が残り、「三の丸」跡の南には今も5メートルを超える石垣を見ることができます。また「本丸」や「二の丸」跡からは「岡山城」のものと同じ瓦が発掘されています。春には「ソメイヨシノ」や「山桜」など300本の桜が咲き誇りお花見の人出で賑わいます

👇 《 参考YouTube 》
下津井城と祇園下台場を空撮(岡山県倉敷市)
※動画の最初から3分20秒くらいのあいだ「下津井古城跡」が紹介されています。

《後記》
「汲めども尽きることのない泉」のような魅力で湛えられた『下津井南西部』。一日もあれば歩いて回ることのできる狭いエリアに「海」「漁港」「神社」「城跡」「井戸」「商家」「町並み保存地区」「資料館」が併存しています。けれど決して狭苦しさが無く、サイクリングで見て回ると丁度良いくらいです。今回は取り上げませんでしたが、ほんの少し足を伸ばせば東には「瀬戸大橋」、西には「風の道」を擁するなど、大変に風光明媚な土地柄です。記事でご紹介できたのはごく僅かであり、実際に下津井に足を運び、潮の香りを嗅ぎ、海からの風を体感し、市場で漁師のかたと交流し、資料館で歴史に触れ、いにしえの町並みを歩くことでしか得られない価値があることは間違いありません。

※「下津井南西部」で今回掲載できなかった重要な名所として「下津井駅跡」「鷲羽グランドホテル 備前屋甲子(夕陽百選の眺望や鷲羽太鼓)」などがあります。

《番外編》

レンタサイクルで下津井をめぐる楽しさが分かる動画です。(再生時間:約14分)

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