令和4年3月末日、倉敷市玉島にある「てんりょう おか阿賀崎店」がその歴史に幕を下ろしました。この名店のラーメンをこよなく愛する人たちに惜しまれながらの閉店となりました。


35年間、地元民はじめ多くの人たちから愛されたお店
来店客から絶賛の声が多かった「カツラーメン」(600円)。
食べた人の感想から推察するに、スープはオーソドックスな豚骨醤油に、鶏ガラの出汁が効いているものの、全体としては素朴であっさりした味わい。これぞ昔ながらのラーメン。
厨房で揚げたてのとんかつをラーメンの上に載せてくれます。豚骨醤油スープに浸らせた熱々の大きなとんかつを食べる醍醐味に、ファンになる人が多かったとか。
70代になる女将さんが一人でお店を切り盛りしていたそうです。
沢山の人たちから惜しまれつつ閉店へ
創業35年ということは昭和の終盤にお店を始めて、平成全体と令和の約3年を駆け抜けたことになります。
こちらのインスタグラムに書かれた内容から、かなり以前から店主はお店を畳むことも考えておられたことが分かります。コロナ禍の影響も少なからずあったのでしょうか。
とにかく根強いファンが多かった静かなる名店
「コスパ最強」の呼び声はツイッターにも散見されました。
「てんりょうラーメン」にいたっては450円でした。
トロトロのもも肉チャーシュー3枚、下にはモヤシがたっぷりです。
ほかにも過去のインスタグラムとツイッターには、「てんりょう おか阿賀崎店」を礼賛する書き込みが多々ありました。
ちなみに営業当時のメニューは次のようなもの。コロナ禍で軒並み原材料価格が高騰する中でも、値上げはしませんでした。なんと600円より高いメニューはなかったんですね。
| メニュー | 料金 |
| てんりょうラーメン | 450円 |
| わかめラーメン | 500円 |
| たまごラーメン | 500円 |
| 月見ラーメン | 500円 |
| 力(ちから)ラーメン | 550円 |
| 天ぷらラーメン | 600円 |
| カツラーメン | 600円 |
| みそラーメン | 500円 |
| コーンラーメン | 500円 |
| ※ラーメン大盛り(二玉分) | 150円増し |
| ラーメン定食 | 600円 |
| わかめうどん | 350円 |
| 月見うどん | 350円 |
| きつねうどん | 350円 |
| 力うどん | 400円 |
| 天ぷらうどん | 450円 |
| うどん定食 | 500円 |
| 玉子丼 | 400円 |
| 親子丼 | 450円 |
| 牛丼 | 450円 |
| 他人丼 | 550円 |
| カツ丼 | 550円 |
| ギョーザ(六個) | 300円 |
| やきとり(二本) | 200円 |
| お酒 | 300円 |
| ビール | 500円 |
| ジュース | 150円 |
| おにぎり | 200円 |
| ライス | 150円 |
閉店するお店がある一方で、今年になってから倉敷市内でオープンした話題のラーメン店もあります。関連記事を掲載しておきますので、ぜひチェックしてみてください。
アクセス(地図と写真)
お店を右側から望んだ様子。

左側から望んだ様子。

基本情報
| 店名 | てんりょう おか阿賀崎店 |
| 住所 | 岡山県倉敷市玉島阿賀崎1丁目6−2 |
| 営業時間 | 11:00〜21:00 |
| 業態 | ラーメン・餃子・うどん・丼もの |
| 閉店日 | 2022年3月31日 |
調べるほどに「味よし・値段よし・店主よし」のお店だったことが窺い知れて、閉店したことへの寂しさがこみ上げてくる半面、高齢になられても仕込み・調理・接客・洗い物・会計・清掃含め、すべてを一人でこなしてこられた店主のお母さんに心より敬意を表します。
このお店の味も、店主と来店客との楽しい会話の記憶も、これまで来店した人々の心に残って、これからも生き続けるに違いありません。

