倉敷市美観地区にある国指定重要文化財「井上家住宅」では、10年に渡る改修工事が終了し、2023年3月19日㈰の13時から一般公開されます。
井上家は、「古禄（ころく）」と呼ばれる十三軒のうちの一軒で江戸時代（享保）に建築された住宅は、約300年の歴史があります。
一般公開にさきがけ、「井上家住宅」の見どころと、全国の井上さんへ向けたキャンペーンをご紹介します。
井上家とは？
井上家とは？
～国指定文化財 井上家住宅の歴史より抜粋〜
井上家の先祖は十六世紀の終わりに倉敷に土着し、鶴形山の麓に居を構え、阿知潟と呼ばれた周辺の干潟の開墾に従事したといいます。当家は古くから村役人となる資格を有した「古禄（ころく）」と呼ばれる十三軒のうちの一軒で、江戸時代は年寄り役や百姓代など、他家と交代で務めていました。特に六世安兵衛（諱 永俊）は家を繁盛させ、享保六年（一七二一）、三七歳の時に住宅を大規模に改修し、
今残されている住宅の基礎を築きました。
「古禄（ころく）」とは、いったいどういう役割なのでしょうか。
調べてみると、村役人となる資格を持ち、年寄り役や百姓代なども務めていたり、特権として 阿智神社の宮番の株や酒造株を持つことができたりしたそうです。何百件もの店子を抱える地主であるなど、昔の典型的な豪商が務めていました。
倉敷が天領になってから1680年代頃には、古禄と呼ばれた家は13軒で、1800年代に入るころに「新録」といわれる豪商が現れるまでの約100年ほどの間、大きな勢力をふるっていたそうです。
井上家住宅、10年ぶりの一般公開の見どころ
300年以上の年月を経た井上家住宅。10年間をかけて大規模な保存修理工事が行われました。その見どころをご紹介します。
見どころ➀ 台所
発掘作業で明らかにされた竈や土間の洗い場などが復原されています。埋め込んである備前焼の水甕は天正11年（1583）の銘が刻んである倉敷市指定文化財です。
見どころ② 土扉のある倉敷窓
正面２階の倉敷窓には、防火用土扉がついており、倉敷の街に現存する唯一のものです。
見どころ③ 大黒柱と登り梁
天井の開口部からは、屋根を支える登り梁や平成・令和の修理の棟札の付いた大黒柱などをご覧いただけます。
見どころ④ 棹縁(さおぶち)天井・網代(あじろ）天井
客間では、格式高い棹縁天井や手の込んだ網代天井が見られます。
見どころ⑤ 店の間の蔀戸（しとみど）、すりあげ戸
上下に分かれた板戸で、上の戸は上部が吊られており、はね上げて開ける形式の建具です。
こちらに挙げたのは、ほんの一例です。
江戸時代の日本人の知恵や工夫がいっぱい詰まった「井上家住宅」を実際にご覧ください！
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全国の井上さんへ！入場無料キャンペーン4月末まで
井上家住宅の一般公開が始まる3月19日㈰～4月末日㈰まで、全国の井上さん入場無料キャンペーン実施中です。是非この機会に倉敷へおいでんせー♪
【全国の井上さんへ】
— 倉敷観光コンベンションビューロー（岡山県） (@kvcb0224) March 8, 2023
今春は倉敷美観地区の「井上家住宅」に集合しませんか？
倉敷の最古の町屋「井上家住宅」が10年振りに一般公開されます。公開記念として名字が「井上」の方は4月末まで入場料無料です！皆様、知り合いの「井上」さんへお知らせください。https://t.co/sdKTN6jhZd pic.twitter.com/cABEzFMymG
■キャンペーン情報とアクセス
開催期間： 2023年3月19日（日）～4月30日（日）
開催場所： 井上家住宅
住所： 岡山県倉敷市本町1-36
電話番号： 086-422-0714（井上家住宅）
営業時間： 10:00〜17:00（入館は16:30まで）※公開開始の初日は13:00開館
閉館日： 月曜日・年末年始（祝日、振替休日の月曜日は開館、翌日休館）
料金： 名字が「井上」さんは入館無料
一般500円、小中学生300円、未就学児無料
交通アクセス(車)： 山陽自動車道倉敷ICまたは、瀬戸中央自動車道早島ICから約20分
交通アクセス(公共)： JR倉敷駅より徒歩約13分
江戸時代の天領倉敷へタイムスリップできる「井上家住宅」をお知り合いの井上さんへお知らせください！また、建築が好きな方も古い知恵から新たなアイデアが生まれるかもしれません！
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
